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連合会のあゆみ

真宗大谷派学校連合会のあゆみ
(1965~2015)

 

真宗大谷派学校連合会 顧 問 宮城 駿

真宗大谷派学校連合会 副会長 太田清史

 

 1965(昭和40)年8月24日に開かれた指定学校(のちの関係学校)の校長会で、「真宗大谷派学校連合会」の結成が決定せられた。ここから連合会のあゆみが始まったのである。それはその年の7月に本山主催で行われた宗派主導による「第一回宗教教育研究集会」のようなものではなく、もっと現場に密着した研究をという意見を踏まえてのものであった。

 しかし、当時の、しばしば集まるのが困難な交通事情等もあって、翌1966年夏の校長会でようやく会則・役員が決定された。こうして連合会の具体的な活動が、1967年の「第三回宗教教育研究集会」から始まった。

 学校連合会は、親鸞聖人のみ教え、真宗の教えを教学の基盤、建学の精神とする加盟校が、その精神を具現化するためには、各校の努力はもちろんであるが、私学の置かれるきわめて厳しい状況のもとでは、協力し合い、補い合っていくことが必須であるという願いにたって結成されたのである。

 連合会には大学も加盟していたのであるが、当初は中・高関係の活動が中心であった。その行事も「宗教教育研究集会」に始まり、「新任教職員研修会」・「生徒のつどい」・「宗教科担当研究会」等の研究会・研修会というように年を追って拡大して実践してきた。

 大学部会が設置されたのは、ようやく1990年で、「大学研修会」・「学長協議会」が開かれて、大学・短大の連携・協力関係ができることになり、また、「学長・校長研究協議会」・「校長協議会」も行われて、大学・中高間の連携が図られるようになった。

 また、学校の教育活動の充実のためには、事務職員の支援と協力が不可欠であるとの視点から、事務局部会の設置が2004年に決定され、2005年から「事務職員研修会」が開催されるようになった。

 さらに、全国に500近い加盟園を擁する公益社団法人大谷保育協会との連携を図るべく、大学部会の事業として、2007年度から「真宗保育研究会」を開催している。その活動の中で、臨床心理士の幼児向けとして、新たに「保育心理士」資格制度が設立され、現在大谷保育協会加盟園のみならず、一般の幼稚園教諭や保育士にも門戸を開き、所定の単位を取得すれば、大谷保育協会の認定資格である「保育心理士」資格が授与されるようになった。また、有資格者のための継続研修会が、全国各地で毎年開催されている。

 出版関係では、宗教教育の中核となる宗教科授業充実のため、教科書編纂を行ってきた。1971年に『灯』上、続く1972年に『灯』下(2007年より合本して『ともしび』として発行)を、1978年には『親鸞の道』、さらに2003年には『釈尊 生涯と教え』・2010年に『親鸞 生涯と教え』を発行し、加盟各校の教科書として活用するとともに、一般にも広く公開している。

 また、20周年には『人間性の回復を求めて』、30周年にはその続編『いのちを見つめて』・蓮如上人五百回御遠忌には感想文集『悲しみの底から』・40周年には『小さな命に大きな願い-教職員必携-』・作品集『こころに響く大切なことばと私』、50周年には『宗教と教育』・『親鸞エッセイコンテスト作品集』をそれぞれ記念誌として刊行した。一方、本連合会の研究会・研修会の講義録は『会報』として発行してきたが、2011年からはその講義の中から、ブックレット「真宗教育シリーズ」として毎年1冊刊行し、一般に公開する取り組みを続けている。

 結成20周年・30周年・40周年・50周年にはそれぞれ記念式典を挙行し、記念講演会・シンポジウム等を開催して連合会の願いをPRしてきた。

 さらに、40周年には学校連合会のシンボルマーク・スローガン、50周年にはテーマソングを、それぞれ多数の応募作品を得て制定したことである。

 本年、結成50周年を迎えた真宗大谷派学校連合会は、関係学校に勤務する教職員が、親鸞聖人のみ教え、真宗の教えに学びながら、建学の精神を十全に理解して、その具現化を目指して学生・生徒・児童の一人ひとりのうえに願いをかけて教育されることを目標として、各研究会・研修会を企画している。今後、まずは60周年を目指して、各研究会・研修会の充実・発展と参加者同士の交流をさらに深めていきたいと考えている。

 関係学校の教職員各位は、機会を得て、これらの各研究会・研修会にぜひとも参加されて、ともどもに学びながら、連合会が願いとするところを実現していきたいものと念じている。

2016年発行の結成50周年記念『小さな命に大きな願い-教員必携-』より転載。

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